147号<平成31年2月20日配信>
【巻頭文】
最近、LGBTなど性的マイノリティの人権に関する研修会の要請が増えてきました。研修参加者の表情やしぐさからは、大いに納得している様子や、少々混乱している様子などさまざまな反応を読み取ることができます。研修会では、性のあり方には多様性があることを厳然たる事実として伝え、社会は既に性が多様であることを前提としたさまざまな対応を始めていることを、国や地方自治体、経済界や各企業の事例を挙げて説明しています。
米子市では昨年、同性のカップルに対するパートナーシップ制度の導入について協議を始めることを市議会において全会一致で可決しましたが、同様の制度を既に導入した全国の自治体は11に上り、4月1日施行予定の熊本市など、今後も多くの自治体がこれらに続きそうです。
また、国の動きとしては、取組みを大きく前進させる可能性のある性的マイノリティ関連の法案が、再び今年の国会において審議されます。与党と野党から法案が提出されていますが、それぞれの趣はかなり異なるようです。野党側が提出した「LGBT差別解消法案」は、国が基本方針を作成し、地方自治体がそれに沿って基本計画を作成する、また、行政機関等と事業者に対して、性的マイノリティに対する差別の禁止と、合理的配慮の提供を義務化するといった内容を含むものです。一方、与党側が提出した「LGBT理解増進法案」は、既存の法律や規則等を活用し、性的マイノリティに対する差別を禁止する条項等をそこに加えることで対応を強化すると共に、性の多様性についての理解を増進するために研修機会を充実させていくというものです。
通常国会の閉会は、通常6月から7月。法案が2つ提出されたことで、与党と野党の対立構図に巻き込まれないかと心配ですが、今期こそ実効性の高い法律ができあがることを期待しています。
【ふらっと便り】
ふらっと交流スペースでは、3月2日(土)から鳥取県人権文化センターの新作人権啓発パネルを展示します。人権に関する啓発の材料として無料で貸出も行っていますので、お気軽にお尋ねください。
また、3月12日(火)からは、アルコールやギャンブル、薬物等の依存症全般について、その現状と回復を広く市民に理解してもらうように学習および啓発活動を行うことを目的とした団体、鳥取アディクション連絡会による“依存症について”のパネル展示を開催予定です。
『インターネットと人権』鳥取県人権文化センター新作パネル展示
展示期間:平成31年3月2日(木)~3月29日(金)
『依存症ってなぁに?―分っとるけど やめられんだが~それが依存症―』
展示期間:平成31年3月12日(火)~3月29日(金)
どちらも最終日の展示は午後3時まで
鳥取県立人権ひろば21“ふらっと”ホームページ
http://jinkentottori.wixsite.com/jinken
【つれづれ日記】 ハンドルネーム:イルー
この「つれづれ日記」が始まった頃、うちの息子は小学2年生。かわいらしいエピソードを報告することが楽しかった。その息子も今や中学3年生。高校受験のまっただ中!
かわいいエピソードどころか、悩むことばかり…
進路について、子どもの意見を尊重しなければならないとわかっているが、子どもより広い視野で考えると別の選択肢も出てくる。
押しつけてもいけない、かといって聞き流されても困る。最終的には親の考える進路に乗ってほしいと願う。が、中学生ともなると親の思いはお見通し。残念なことに親の言いなりになる息子ではなかった。
今回の受験は、彼にとって人生初の大チャレンジになりそうだ。結果はどうあれ、しっかり悩み考え自分で決めた挑戦、彼にとってプラスになることを願っている。
私にできることは、心の中で「頑張れ少年!!」と願うことだ。