176号<令和3 年7月28日配信>

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【じんけん放話】
 コロナ禍での開催の是非が議論されてきた東京オリンピック・パラリンピック大会。コロナが終息しない中で、オリンピックの開会式が挙行された。序盤の日本選手団のメダル獲得が好調なせいか、開催反対派の批判の声は聞こえにくくなったが、期間中、コロナの影響を抑えつつ、パラリンピック大会の閉会式までを無事に迎えてほしいものである。
 さて、今回の大会では、いくつかの注目競技がある中で、五輪史上初めて、(男性が性別適合手術を受けて女性に移行した)トランスジェンダーの選手が出場する女子重量挙げが話題となっている。この選手は、ニュージーランド(NZ)代表のローレル・ハバード選手。ハバード選手はスーパーヘビー級に出場する。NZ五輪委員会は「スポーツ界における歴史的瞬間」だと称賛するが…。
 NZ五輪重量挙げ協会のパターソン会長は、こう話している。「トランスジェンダーの選手が五輪に出場することの公平性について多くの疑問があることは承知しているが、ローレルは必要な基準を満たしている。」
 ハバード選手は8年前に女性に性別を移行するまでは、男子の重量挙げ選手だった。2015年に新たなガイドラインが策定されたことを受けて、彼女は五輪への出場機会が認められた。このガイドラインによるとトランスジェンダーの選手は、試合の12カ月以上前からテストステロン値が基準値以下であれば、女子として競技への出場が認められる。だが一部の専門家からは、このガイドラインは思春期を男性として過ごした人の、生物学的な有利さを軽減するものではないとの指摘もあがっている。
 オセアニアの女子アスリートの団体「Save Women’s Sport Australasia(オーストララシア)」は、ハバード選手の出場を批判している。団体の広報 は「テストステロンを基準に選んだことは、適切ではない。より早く収縮する筋肉や、女性よりも大きな臓器、回復の速さ、骨の強度など、生体構造の違いはなおざりにされている。」とコメントしている。
 一方、トランスジェンダーの参加を支持する人は、性別移行の過程で生物学的な有利さは大きく減少すると主張している。国際オリンピック委員会(IOC)は一貫してトランスジェンダーの受け入れを表明しているが、その一方で「公平性と安全性、多様性と差別の根絶との間に見られる緊張関係」を考慮し、ガイドラインの見直しを続けているとしている。
 いずれにしても、彼女の出場は、スポーツ界における多様性のあり方と公平性を巡る議論を再燃させることは間違いないだろう。競技は、8月2日に行われる。今回の彼女の成績とともに今後の成り行きに注目したい。
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【つれづれ日記】   ハンドルネーム: ぶり
 6月から四肢に障がいのある仔猫が我が家の一員に加わった。職場隣りの公園に捨てられ、カラスに襲われた仔猫を当センターの職員が助けて動物病院に担ぎ込んだ。頭にケガをして全く体が動かせない仔猫を、夜は獣医さんが自宅に連れ帰って1ヶ月間看病を続け、仔猫の管理が保健所に移動してからは保健所の方々が交代で自宅介護をしたそうだ。その甲斐あって仔猫は立ち上がれるまで回復。そこで縁のあった当センターに保健所から飼い主捜しのお声がかかり、迎え入れの条件が比較的整っていた私が飼い主の名乗りをあげたという訳である。
 職員から「仔猫の食料やケージの購入に充ててほしい」と暖かいカンパを受けたのでちょっとお高いフードを購入。おかげ仔猫はグルメに仕上がった。
 公園の捨て猫には多くの人が気づいていたらしい。消息を心配した人々が職員に次々と声をかけてくれた。中には「猫を飼った経験はないが、行き場がなければ引き取りたい」と申し出てくれた人も。
 仔猫には「あい」と名づけた。この子に一番ふさわしい名前だと思う。

鳥取県人権文化センターのその他の活動

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