200号<令和7月26日配信>
【じんけん放話】 〈 女子選手が安心して試合に臨むために 〉
7月20日、オーストラリアとニュージーランドを舞台にサッカー女子ワールドカップが開幕した。過去最多となる32ヶ国が出場し、日々熱戦が繰り広げられている。日本代表は、青を基調としたホームユニフォームと、ピンクと紫のグラデーションが美しいアウェーユニフォームで闘う。
日本を含む10ヶ国にユニフォームを提供しているアディダスは、選手たちの激しい動きにも適応できる高機能性スポーツブラと、生理時の漏れ防止機能を持つタイツを選手に提供している。2つの開催国をはじめ、最多13ヶ国のユニフォームサプライヤーであるナイキも、スポーツブラや経血漏れを防止するショーツを提供。さらに、生理中にユニフォームの白いパンツを履くことを不安に感じる選手が多いことを受け、提供する26着のうち25着のパンツに白以外の色を採用した。デザインやカラー、素材や機能性の進化等は、選手たちを生理のストレスから解放し、W杯という大舞台で持てる力を存分に発揮することを助けるだろう。
先に開催されたテニスのウィンブルドン選手権でも変化があった。この伝統ある大会には、練習、試合ともに白色のウェアを着用しなければならない「オールホワイトルール」と呼ばれる厳格なルールがある。しかし、今年の大会から女子選手に限り白以外のアンダーショーツの着用が認められた。生理中、あるいは生理をむかえた選手のストレス軽減に配慮したもので、女子選手から歓迎の声が上がったという。
女性の多くが生理の悩みを抱えている。頭痛や腹痛、貧血、イライラや不安等、生理痛と呼ばれる症状の現れ方や痛みの程度は、人によって、あるいはその都度異なる。月経周期が不安定で生理不順に悩まされる人もいれば、経血の量が多く何度も生理用品を替えないといけないという人もいる。体育の授業や部活、試合等で、生理に関するストレスや、嫌な思いや恥ずかしい思いを経験したことがある女性は多いだろう。
女子選手(当事者)の意見を踏まえて、ユニフォームやルールが変わっていくことは素晴らしいと思う一方、その変更や決断は、なぜこんなに遅いのか、とも思う。露出の多いユニフォームを着用した女子選手が、性的な目的で盗撮されたり画像が拡散されたりする被害も後を絶たない。ユニフォームをはじめ、女子選手が安心、集中して競技に取り組むことができるよう、意識改革や環境づくりを強力に進めていく必要があるだろう。
=======================================
【ふらっと便り】
◆ 8月 ふらっと 交流スペース展示のご案内 ◆
『鳥取県立琴の浦高等特別支援学校生徒作品展』
出展:鳥取県立琴の浦高等特別支援学校
展示期間:8/1(火)~8/31(木) (最終日の展示は午後3時まで)
※8/1(火)~8/9(水)はふれあい会館1階ロビーにて展示
=======================================
【つれづれ日記】 ハンドルネーム:水
過日、実家に帰省したときのこと。
家族で近所の台湾料理屋さんに行きました。
店員さんもお客さんも、ほとんどが中国語(台湾語?台湾華語?)でやりとりされる、どこか大らかさを感じるお店です。「日本語で会話しているのは私たちだけかな?」と思いながら、店員さんが注文を取りにこられるのを待っていました。
そんなとき、横の席に座る2人のお客さんのやりとりが聞こえてきました。どうやらお互いの主張をぶつけ合っている様子。ただ、私が聞く限り、女性の方は中国語で、男性の方は日本語で。
お互いに、相手の話す内容を理解してそれに返す様子が見られたので、2人の中ではコミュニケーションとして成立していたようです。異なる言語と文化、経験、人がであうとき、新たなコミュニケ-ションが創造(くりえいと)される。そのさまを目の当たりにしました。
その後、私は、普段は敬遠していた辛いと評判の麻婆豆腐を注文し、豆板醤や花椒との刺激的な出合い(味)を堪能しました。
おいしかったです。