【実施報告】大学生とのジンケン・ミーティング④
大学生とのジンケン・ミーティング、今年度最終回となる4回目の概要を報告します。6月、7月、8月と3回のミーティングの中で、積極的に様々な意見が出され活発に意見交換が進み、第4回は参加大学生の活動等を紹介する個人発表会を開催することとなりました。
聞いてください!! 私たちの想い!!
ミーティング参加者の活動発表会
日時 2025年11月1日(土)14:00~16:00
会場 鳥取県立人権ひろば21 ふらっと
鳥取県立生涯学習センタ-(県民ふれあい会館)2階
内容 個人発表(20分程度)+意見交換(10分程度)
1 発表テーマ:「国際文化交流から異文化を学ぶ!!」
公立鳥取環境大学:小松瑞生
自身の留学生との交流体験で、言葉や文化を超えたかかわりの楽しさを感じ、自分の手作り国際交流会を開催したいと思うようになり、現時点での計画を発表する。ジンケン・ミーティングへの参加も後押しになった。計画は、参加者(大学の先生、つながりのある岩美町のALT、高校生等)、会場、交流内容(あまり制約は設けず楽しめるもの)、費用(人権文化センターのミニ学習会補助金等)、継続性(可能な限り続けたい)等を検討し、さらには、期待できる成果として、異文化理解の促進や信頼関係の構築などを考えている。
2 発表テーマ:「理不尽生ゲーム~話し合うことで人権について考えよう~」
鳥取大学:大平雅治、吉田千沙姫
TORICEF(鳥取県ユニセフ協会学生部)の活動の中で行っているボードゲームの作成について発表した。ゲーム名の「理不尽生」は「人生」とかかっている。TORICEF(トリセフ)の様々な活動紹介から始めて、ボードゲームは、SDGsを自分事として考えてもらいたいという思いで始めたことを紹介した。ゲームは、入社から定年退職までを舞台とし、各マスで様々な出来事が発生するというもの。ゲームの魅力は、ゲームそのものとゲーム後の感想会。この感想会で参加者が自分自身を振り返ったり、相手の立場や考えを想像したりすることで人権問題を体感してほしいと思っている。
3 発表テーマ:「男性看護師と男性助産師の導入」
鳥取看護大学:金谷彩未、小谷 恵
男性看護師はどんどん増えているのに、男性助産師はなぜいないのか、法律で助産師は女性のみが行えるとなっているのは、差別ではないのかという疑問から始まった。保健師助産師看護師法の歴史を調べると、1985年の男女差別撤廃条約締結のころからこの法律は、男性に差別的という議論があり、男性看護師、男性助産師実現の動きもあった。しかし、日本助産師会の、妊婦の気持ちに寄り添うという意見が尊重され、男性看護師だけが誕生した。助産師の仕事内容からすると、妊婦に男性が接するのは難しいのではないかという結論になった。現状では、男性助産師が導入されたとしても助産師の役割を分担したほうが良いと思われる。

今回の三つの発表は、全て大学生が自ら「発表したい」と手を挙げたもので、まずは、その意欲に拍手を送りたいと思います。すばらしい発表でした。
また、選ばれたテーマはそれぞれ異なりますが、発表のベースに明確な人権意識があることは共通していましたし、それは発表の様子からもよく伝わってきました。
発表会に参加してくださったみなさまからも、たくさんの的確な指摘やアドバイス、称賛のことばをいただきました。予定していた2時間があっという間に終わってしまい、もっと聞きたいという気持ちを抱かせました。将来、どのような職業についても、今大切にしている人権感覚を持ち続け、さらに磨いていってほしいと願っています。
大学生とのジンケン・ミーティングは、来年度も継続したいと考えています。未来を担う若い世代の人権感覚を磨くことに、少しでも貢献できれば、それが人権文化センターの一つのミッションの実現に近づいていくことになると思います。
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